スマイルランドリーの松尾です。

毎日新聞に コインランドリー 世につれ進化…女性専用施設も登場
との記事が掲載されていましたので、ご紹介します。

IMG_8060
スマイルランドリー店内


毎日新聞 2015年12月17日より

コインランドリー
世につれ進化…女性専用施設も登場

コインランドリーと言えば学生や単身赴任のおじさん−−。そんな風景が様変わりしている。主婦ら女性の姿も目立ち、施設数は10年前より約2割増えた。店側も対応を進め、女性が安心して利用できるよう店内を防犯カメラで常時監視したり、客が自宅から混雑状況を確認できるようネットを活用したり。「中学生以上の男性入店禁止」の女性専用施設も現れている。

布団もOKの大型乾燥機を備えたコインランドリー=福岡県粕屋町仲原のWASHハウス粕屋仲原店で2015年12月、平川昌範撮影

 

2日午後、福岡県粕屋町の「WASHハウス粕屋仲原(なかばる)店」。掃除の行き届いた、ガラス張りの明るい店を福岡市東区の調理師、阿部由貴子さん(34)が訪れた。この日は仕事が休みで、手には1週間分の洗濯物があった。

阿部さんは1人暮らし。自宅に洗濯機を置くスペースはあるが、「洗濯物の量が少なく、毎日使うわけでもない洗濯機を、わざわざ買おうとは思わない」。週に1回訪れ、洗濯と乾燥にかかる数十分は店を出て、買い物などを済ませる。

運営する「WASHハウス」(宮崎市)によると、店には四つの防犯カメラと、同社コールセンターとつながるマイクがある。コールセンターでは、不審者がいないかカメラの映像を常時確認し、操作方法が分からない客にはマイクでアドバイスをする。同社ホームページに1分間隔で更新したカメラの画像をアップしており、客は混雑状況が一目で分かり、順番待ちをする必要もない。

阿部さんは「昔は暗いイメージだったが、きれいで明るいので女性1人でも入りやすい。トラブル時もコールセンターとやり取りできて安心」と話す。

夫も共働きで2人暮らしの粕屋町の会社員女性(29)も、店の常連だ。「大きな乾燥機があるので雨の日のまとめ洗いも楽。布団や毛布なども洗えて助かります」。

西日本で260店を展開する同社が8月に実施した調査では、客の約67%が女性だった。阿久津浩常務(48)は「花粉や中国から飛来する黄砂、PM2.5(微小粒子状物質)などのため、外に洗濯物を干したくないと考える人が増えているのではないか。『暗い、汚い、怖いというイメージ』を払拭(ふっしょく)し女性を取り込みたい」と話す。

北九州市で12店舗を運営する「ヤブサメ」(北九州市)は女性向け施設を検討中だ。子供が遊べるキッズコーナー▽乳児のおむつ替えができるテーブル▽化粧台付きのカウンター−−などを想定しており、担当者は「夜や子連れでも女性が安心できる店を増やしたい」と話す。


明るく、女性向け雑誌も備えたコインランドリー=福岡県粕屋町仲原のWASHハウス粕屋仲原店で2015年12月2日、平川昌範撮影

 

神戸市に3店舗ある「ほっと倶楽部」は、いずれも中学生以上の男性は立ち入り禁止の女性専用施設だ。スタッフも女性で、洗濯、乾燥、たたみ作業を代行するサービス(有料)もある。運営会社「クレシア」(神戸市)の担当者は「女性は男性のいる店内で下着を出し入れしたくない。『盗難が心配でその場を離れられない』という声もあり専用施設にした」と話す。今後も女性専用施設を増やす計画だという。【平川昌範】

厚生労働省は2年に1回、コインランドリーの施設数を調べてきた。それによると、2005年度は1万3746施設だったが、調査のたびに増え、13年度は1万6693施設だった。

約60社でつくる全国コインランドリー連合会(東京)によると、コインランドリーは1960年代、銭湯に併設される形で都市部などで広がり、学生や単身赴任の会社員らが利用していた。90年代半ば、コインランドリーに大型の洗濯機や乾燥機が登場。平日にこまめに洗濯するのが難しい共働き世代が、布団などの大物も含め週末にまとめて洗う利用法が広がり、施設数増加につながったという。

苦情も増えている。国民生活センターによると、苦情などの相談件数は05年度は61件だったが13年度に125件と倍増。(1)洗濯物が長時間放置され長時間使えない(2)乾燥機に30分かけたが乾かない(3)施設に張ってある問い合わせ先番号に電話してもつながらない−−など。連合会の柄野(つかの)康二郎会長(66)は「各店で努力しているが、苦情を減らすべく対応を促したい」と話している。