【今日の記事】増えるコインランドリー＝共働き世帯がまとめ洗い

時事ドットコムニュース
2016/07/09

増えるコインランドリー＝共働き世帯がまとめ洗い－「エーゲ海」風の店も

街中にコインランドリー店が増えている。週末にたまった衣類を持ち込んでまとめ洗いし、家事を省力化する共働き家庭が増加したためだ。
ＩＴ化が進んで便利になり、清潔で居心地のいい店ができたことも利用につながっている。

厚生労働省の調査によると、２０１３年度のコインランドリーは１万６６９３店舗となり、１０年間で約４０００店舗増えた。
毎年５００店舗以上が新たにオープンしており、現在は約１万８０００店舗が営業しているとみられる。

ほとんどの家庭に洗濯機はあるが、自宅よりも容量が大きく、乾燥が早いコインランドリーの方がまとめ洗いには便利だ。内閣府によれば、１５年の共働き世帯は１１１４万世帯と、専業主婦世帯の１．６倍。
コインランドリー用機器メーカーは「世の中も店も変わり、追い風が吹いている」と期待している。

スウェーデンの電機メーカー、エレクトロラックスの機器を導入した「エコラックスランドリー葛西店」が５月末に東京都江戸川区でオープンした。
青と白を基調にエーゲ海をイメージしたという店内は、「家事を行いながらリフレッシュする空間」（エレクトロラックス担当者）との位置付けだ。

旧三洋電機のコインランドリー事業を引き継いだアクア（東京）は、「ＩＴランドリー」を全国１２００店舗以上に拡大。
ホームページで空き状況を確認でき、洗濯の終了時にはメールが届く。

月に１回以上コインランドリーを使う世帯はまだ１割以下で、成長の余地は大きいという。
メーカーは、コンビニエンスストアのように店が増えれば利用機会も増え、「消費者の生活に溶け込む」（アクア担当者）とみている。